車に乗ってエンジンをかけようとしたら
「あれ、いつもと違う」
「エンジンがかからない・・・」
「いつも見ない変なマークが出ている」
という状態になって焦ってはいませんか?
もし、昨日まで普通に車が動いていたのであれば、それはバッテリー上がりである可能性が高いです。バッテリー上がりとは今まで何の問題がなくても突然やってきます。むしろ、前兆がないことの方が多い。
いきなり車が動かなくなり、気が動転しているかもしれませんが、心配ありません。ここではそんなあなたに、着実にバッテリー上がりを抜け出す方法を紹介したいと思います。
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バッテリー上がりの症状をまずチェックする
まず重要なのは、今あなたの車がどんな症状なのか知ることです。やみくもに対処してしまうと逆に車が壊れてしまうこともありますからね。
そこで、あなたの車がバッテリー上がりかどうか、これから紹介する方法でチェックしてみてください。これらの症状に当てはまるのであれば、間違いなくバッテリー上がりです。
カチカチ音がしてエンジンがかからない
エンジンをかけようとすると
「カチカチカチカチ」
と音がする。この状態であればバッテリー上がりで間違いありません。
メーターは点灯しているかもしれませんが、残ったわずかな電力で点灯している状態です。エンジンをかけるだけの電力は失われていますから、何度トライしても同じ。
何とかエンジンをかけたいという気持ちはわかりますが、こうなってしまってはアウトなので、回復させることに頭を切り替えた方が良いです。
エンジンがかかりそうで、かからない
エンジンをかけようとすると
「ギュギュギュギュ・・・」
と音がするだけ。頑張ればかかりそうだけど、何度やっても
「ギュギュギュギュ・・・」
これもどかしいですが、これもバッテリー上がりではよくある症状です。
まだエンジンをわずかに動かすバッテリーはあるんですが、エンジンをかけるほどまでの電力がない中途半端な状態です。この状態だと
「何度かトライしたらかかるのでは?」
と思うかもしれませんが、実は逆効果。それどころか、トライするほどエンジンはかかりにくくなっていきます。
エンジンをかけるときが一番電力を使うわけですから、それを何度もやるとバッテリーがさらに減ってしまうことは想像できると思います。
メーターが光らない・暗い
スターターボタンを押したときに点灯する、コックピット内の警告灯やメーターなどに
違和感を感じませんか?
全体的に暗いような感じで。これはバッテリーが弱っていたり残量が少なかったりで、電気機器に電力が十分に供給されないからです。
バッテリー上がりではよく見られる症状ですが、実はバッテリー上がりの直前でも見られることがあります。バッテリーが上がっていなくてもこのような症状が見られたときは、
「そろそろバッテリーがやばい!」
と疑ってみてもいいでしょうね。
警告灯のマークがついている
コックピット内の違和感といえば、バッテリー上がりを起こすといつも見慣れない警告灯が点灯していませんか?
+と−が書かれたいかにもバッテリーらしきマーク。
これが点灯していたら、バッテリーの残量が残りわずかであるとか、充電系統(オルタネータ、ベルトなど)の状態に何か問題が起きていることを表しています。
エンジンがかからずこのマークが点灯していたら、バッテリー上がりである疑いが強いです。
バッテリー上がりの原因・理由は?
症状とともに確認しておきたいのは原因です。バッテリーの症状が出ているけど、
「全然心あたりがない」
「昨日まで異常はなかった」
という人もいるのではないでしょうか?
実はバッテリー上がりを事前に察知することはかなり難しいのです。ここで紹介する原因に心当たりがないかチェックしてみてください。思い当たる節があれば、バッテリー上がりで間違いないでしょう。
バッテリーの寿命
バッテリーの寿命はおよそ2年〜5年と言われています。
車を購入して最初の車検ぐらいではバッテリーに何も問題ないことは多いですが、その後バッテリーの寿命が来ることが多いです。
車検の時に交換できるならしておいた方が、安全ではありますが、それだと車検費用が高くなってしまうので、交換はしませんよね。
で、忘れたころにやってくるのがバッテリーの寿命なんです。運が良ければ次の車検(2年後)まで持ちますが、運が悪ければそれまでにバッテリーの寿命が尽きてしまいます。
前回の車検の時にバッテリーを交換しなかった人はバッテリー寿命の疑いがあります。
寒さでバッテリーの性能が劣化
バッテリーって実は寒さにめちゃくちゃ弱いんです。もし、バッテリーが上がった日が寒い日だったら、原因は寒さによるバッテリーの性能劣化の可能性が高いです。
普段、バッテリーは車の走行によって充電・放電を行なっていますが、気温が低くなるとこの動きが弱まってしまうため、電圧が低下します。具体的には気温ゼロ度で約20%性能が劣化するんです。
まだ新しい元気なバッテリーだと20%の電圧低下は問題ないのですが、4〜5年使ったバッテリーだと致命的。エンジンをかけるだけの電圧が足りなくなってしまいます。
冬場のエアコンもバッテリー上がりの原因に
また、冬場は「エアコン」や「曇り止めの熱線」もよく使うので、バッテリー消耗も激しいです。寒さで電圧も低下している中、バッテリー消耗が激しいわけですから、バッテリーには最悪な条件がそろっているんですね。
乗っていない日が長時間続いていた
バッテリーは使わなくても、少しずつ放電されていくのは知っていますか?
「自己放電」というやつです。中学生の時に理科で聞いたことがあるのではないでしょうか。充電しているとき以外はこの自己放電により電気が減っていくんですね。
「何もしていないのにバッテリーが上がっていた」
という人はその何もしなかった期間が長かったことが原因かもしれませんよ。
ヘッドライト・室内灯がつけっぱなしだった
これはよくやらかしてしまうやつで、ヘッドライトや室内灯をつけっぱなしにして放置するケースです。
ヘッドライトであれば目立つので、気が付くことが多いのですが、厄介なのは室内灯です。室内灯もつけたまま車を降りる人なんていないと思いますが、半ドアで放置してしまうのはけっこうあります。
当然、半ドアだと鍵をかけることはできないので、鍵をかけるのを忘れるほど慌てていたり、焦っていた時によくやってしまいます。
バッテリー上がりでやってはいけないこと
バッテリーが上がった車をとにかく動かせる状態にしたいというのが、今の心境だと思います。
ですが、間違った対処方法をしてしまうと、車の故障にもなりかねません。そこで、ここではついついやってしまいがちな、間違った対処方法を紹介します。もうやってしまった人はそれ以上しないようにしましょう。
何度もエンジンをかけようとする
これをやる人が一番多いです。
そりゃそうですよね。電気製品はダメなら一旦スイッチを切ってもう1度スイッチ入れたらなおることが多いですし、パソコンも再起動したら復活する可能性が高いですから。
ですが、バッテリー上がりの場合はこれをやってしまうと逆効果です。
バッテリーが一番使われるのはエンジンをかけるときですから、電圧が下がっている状態でそれを何度もすると、バッテリーにもエンジンにも良いわけがないんです。バッテリー上がりどころか、エンジンや電気系統の故障まで誘発してしまう恐れがあります。
ですから、2〜3回やってみてダメなら、それ以上はやらないほうがいいでしょう。
車を叩いてみる!
エンジンがかからなくて、イライラするとこれをやってしまう人も少なくありません。
テレビやビデオ、洗濯機など大体のものは叩けば復活することありますよね。これにはちゃんとした理由があって、故障の原因が何らかの接触不良であることが多いからです。叩くとその接触不良だったところがいい感じになるというマジック。
ですが、バッテリー上がりの場合は接触不良ではありませんから、叩けば治るということはまずないでしょう。それどころか、車が壊れてしまいますよ。
自然回復に期待してしばらく待つ・放置
押してダメなら引いてみろじゃないですが、バッテリー上がりは放置しても絶対になおりません。
そりゃそうですよ。何もしないのに電気が充電されるわけがないですからね。
それどころか、放置すればするほど電気はドンドン放電されてしまいます。完全にバッテリーの電気が放電されてしまったら、復活することも難しくなるので、早めに対処したほうがいいでしょう。
ガソリンスタンドにお願いする
車で困ったときはガソリンスタンド。
大抵の車のトラブルはガソリンスタンドが解決してくれるので、困ったときは頼りになるんですが、バッテリーが上がった車をスタンドに持っていくことはかなり厳しいと思います。
また、近くにガソリンスタンドがあるなら、
「来てもらえばいいのでは?」
と考えるかもしれませんが、大抵のガソリンスタンドは出張サービスはやっていないので、車を持ち込むことが前提になります。
となるとバッテリー上がりの時ってガソリンスタンドは全然役に立たないんですよ。実は。出張してほしいならJAFや何かしらのロードサービスを呼ぶしかありません。
バッテリー上がりをすぐに解消する対応・対処法
症状や原因、やっちゃいけないことが分かったところで対処方法の紹介です。
いろいろやり方はあるんですが、やり方によって所要時間が違います。急ぎの方は所要時間の短いものでトライしてみるといいと思います。
他の車とブースターケーブルでつないでエンジンをかける
(所要時間:1時間程度)
自分でやるならこれが一番シンプルなやり方です。それも安く済ますことができる。
必要なものはブースターケーブルともう1台の車です。ケーブルでもう1台の車のバッテリーを利用して、エンジンをかけてしまおうという昔ながらのやり方です。
ケーブルは安いものだと1000円以下で売っていますし、自宅にケーブルが既にあれば費用は掛かりません。家族にブースターケーブルがないか聞いてみるといいでしょうね。
ブースターケーブルの正しいつなぎ方
ケーブルのつなぎ方は結構簡単で、プラス同士を赤で、マイナス同士を黒のケーブルでつなぐだけです。細かい手順はありますが、最低限これだけおぼえておけばなんとかなります。
具体的な手順
No | 手順 |
1 | 対象車のバッテリーのプラス側端子に赤いケーブルを接続する |
2 | HELP車のバッテリーのプラス側端子に赤いケーブルを接続する |
3 | HELP車のバッテリーのマイナス側端子に黒いケーブルを接続する |
4 | 対象車のバッテリーの「エンジンブロック(エンジンの金属部分)」に黒いケーブルを接続する。あるいは、バッテリーのマイナス端子に接続してもOK。 |
5 | HELP車のエンジンを始動する |
6 | 5分ほど時間をおいて、対象車のエンジンを始動する |
※対象車:バッテリーが上がった車、HELP車:もう1台の車
エンジン始動後、上記と逆の手順でブースターケーブルを取り外します。
ジャンプスターターでエンジンをかける。充電時間は5分
(所要時間:1時間程度)
もう1台の車がない場合でも、ジャンプスターターがあればエンジンをかけることができます。
ジャンプスターターはあまり聞きなれないと思いますが、モバイルバッテリーとケーブルのセットのことです。
やり方は簡単で、対象車のバッテリーとモバイルバッテリーをケーブル*で接続し、エンジンをかけるだけ。接続して5分もしたらエンジンをかけられるだけの電気は充電されますよ。
*ジャンプケーブル
ちなみにジャンプスターターは5000円〜8000円程度で売っています。ちょっと高価ですが、バッテリーはスマホの充電などにも使えるタイプがあるので、そういうのを選んだ方が無駄な買い物にはならないでしょうね。
自分では無理そうならJAFやロードサービスを呼ぶ
(所要時間:2〜3時間)
ブースターケーブルもない、ジャンプスターターもない、買いに行くこともできないという人は、出張サービスを選択するしかないでしょう。
自分でやるのは自信がなかったり、車を触るのが怖いという人もそうですね。
出張サービスといえばJAF。バッテリー上がりの復旧料金は12,880円とけっこうしますが、JAFの会員であれば無料です。会員であれば、自分でやるよりも安いのです。
また、JAFの会員でなくても最近の任意保険にはロードサービスが付帯しているものが多いです。バッテリー上がりぐらいだったら無料で対応しているところは多いので、自分が加入している任意保険をチェックしてみてください。
バッテリーを交換する
(所要時間:2〜3時間)
実はなんとかエンジンがかかったとしても、安心はできません。1度上がってしまったバッテリーはかなり性能が落ち、バッテリーが上がりやすい状態です。次エンジンをかけようとしたら、
またエンジンがかからない・・・
というのもよくある話。なので、バッテリー上がりが解消した後は必ずバッテリー交換が必要になります。これは自分でもできますが、あまり車に詳しくない人はディーラーやオートバックスなどプロに任せた方が良いでしょうね。
「いやいや、バッテリーぐらい自分で交換する!」
という方はコチラの記事を参考にしてみてください。
バッテリー上がりにかかる料金・費用。おすすめはJAFの利用
それぞれの料金と所要時間をまとめてみました。到着までの時間はかかるものの、JAFやロードサービスが最も安く済みます。(※会員の場合)
もしどうしようか、迷っているならさっさとJAF呼んだ方が良いですよ。自分で対処するのも、なかなか大変なので。。。
#バッテリー上がりの料金表
方法 | 料金 | 要時間 |
ブースターケーブルで他車とでつなぐ | 1000円 | 1時間程度 |
ジャンプスターター | 5000円〜8000円 | 1時間程度 |
JAFなどのロードサービス | 12,880円 ※会員の場合無料 |
2〜3時間 |
バッテリーを安く交換するには?
車は3〜5年も乗るとバッテリーが劣化してくるので交換が必要になります。
交換するときは
「バッテリーの値段っていくら?」
「工賃の費用は?」
「持ち込みでの工賃が知りたい」
「とにかく安く済ますにはどうしたらいい?」
など気になると思います。
こちらの記事では安くバッテリー交換をするノウハウをまとめてあるので参考にしてみてください。
» 車のバッテリーを安く交換するコツ Up!