2019年11月に発売したトヨタ新型ライズ。燃費はWLTCモードで17.4km/L〜18.6km/Lです。
しかし、実際の燃費になるとここまでは走りません。これはあくまで理論値。
燃費で知りたいのは実際の燃費だと思いますが、特に
- 新型ライズの実燃費
- ライバル車との実燃費比較
(クロスビー、ヴェゼル)
このあたりが気になるところではないでしょうか。
そこで、このページではe燃費や口コミなどからこの2点について詳しく紹介したいと思います。
また、ネット情報は信用ならないところもあるので、自分でも実際にライズに乗って燃費を計測してみました。
※一部データはシミュレーション値から算出
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新型ライズの実際の燃費を公開!
新型ライズの実燃費のデータはe燃費やみんカラの燃費記録を参考に、毎月のデータを記録しました。
記録したデータを
- 平均の実燃費
- 燃費達成率
- 月ごとの実燃費
この3つのポイントで紹介したいと思います。
新型ライズの実燃費は平均的な数値
平均実燃費、平均燃費達成率を整理してみました。
燃費 | ライズ(2WD) |
カタログ燃費[WLTCモード] | 18.6km/L |
実燃費(平均) | 14.3km/L |
燃費達成率(平均) | 76.9% |
新型ライズのカタログ燃費はWLTCモードの場合、2WD車は18.6km/L。平均実燃費では14.3km/Lなので、カタログ燃費との差は4.3km/Lあります。
実燃費に大きく関係している燃費達成率は約8割という数値。
これは全車種の平均燃費達成率73.1%(※)と比べて少し良い数字です。ただ、この数字はめちゃくちゃ良いというわけではありません。
この平均燃費達成率はJC08モード基準のため、日常の数値に近いWLTCモードだと高めに出るんです。なので新型ライズの燃費達成率約8割という数値はコンパクトSUVの中では平均的な数値のようです。
※e燃費の全車種の燃費達成率ランキング上位100位の平均
新型ライズの各月の実燃費を公開。春秋は良いが、夏冬は悪い
実燃費は季節によってかなり変動すると感じていたので、実燃費と温度の関係をグラフで表してみました。
クーラーやエアコンの使用機会が少ない春や秋は約17km/Lと、年間の平均燃費よりも良くなります。
反対にクーラーやエアコンをたくさん使う冬や夏は燃費が13km/L程度で、年間の平均燃費より悪いです。
特に燃費が悪いのが冬の寒い時期。燃費が11km/L台に落ち込みます。これは冬になるとエンジンを温めるのに、暖気運転が行われるからだと思います。
新型ライズの実燃費は年間で約6km/L変動する
月ごとの実燃費を詳しく見るため、各月の実燃費グラフを数値で表しました。
月 | ライズ(2WD) |
1月 | 11.6km/L |
2月 | 11.5km/L |
3月 | 13.0km/L |
4月 | 17.2km/L |
5月 | 17.4km/L |
6月 | 16.5km/L |
7月 | 12.8km/L |
8月 | 13.0km/L |
9月 | 16.0km/L |
10月 | 16.6km/L |
11月 | 14.2km/L |
12月 | 12.9km/L |
ライズの実燃費は2月と5月で5.9km/Lの差がありました。気温によって実燃費は大きく異なるようです。これは道路環境や計測した時期が深く関係しています。
実際の口コミを見てもこのように言われています。
納車2週間で220kmちょっと
コロナ・雨でする事ないので
信号の少ない田舎みちを
ただただドライブZ : 4WDだけど燃費いい!#トヨタ#ライズ#RAIZE pic.twitter.com/aFkfjPgc7L
— タイガーboy (@boy30694614) April 12, 2020
燃費が伸びやすい4月頃に評価した人は20km/Lという低燃費を出していました。一方で燃費の悪い1月に評価した人は、
#ライズ 試乗しましたが、街乗りには不向きのトルク。アクセルを軽く踏むとターボが効いてドーンと出だしが早い。ハンドルの遊びや取り回しは扱いやすいので、呉越同舟という感じ。思った以上に平均燃費が(10.1)悪いので試乗せずに買った人は後悔が大きいクルマだと思います。
— おすぎ (@today16_16) January 10, 2020
約10km/Lという結果になっています。
このように、季節や道路環境によって燃費にバラつきがあると考えて良いでしょうね。
ライバル車のクロスビー、ヴェゼルと燃費を比較
ライズのライバルといえば、クロスビーとヴェゼルです。ライズの購入を考える際、一緒に検討されるライバル車の燃費も気になったので比較してみました。
ライバル車の中で、新型ライズの燃費は2番目に良い
平均燃費と達成率を比較した結果です。
燃費 | ライズ [1Lガソリンターボ] |
クロスビー [1LマイルドHVターボ] |
ヴェゼル [1.5Lガソリン] |
駆動方式 | 2WD | ||
カタログ燃費 | 18.6km/L [WLTC] |
22.0km/L [JC08] |
21.2km/L [JC08] |
実燃費(平均) | 14.3km/L | 15.6km/L | 13.6km/L |
燃費達成率(平均) | 76.9% | 70.9% | 64.3% |
重量 | 970kg | 960kg | 1,190kg |
エンジン最大出力 | 98馬力 | 99馬力 | 132馬力 |
モーター最大出力 | – | 3.1馬力 | – |
【ライズ】
ライズはクロスビーの実燃費に劣ります。エンジン出力は抑えられているものの、重量がやや重いことやモーターがついていないので、マイルドハイブリッドのクロスビーには敵わないのでしょう。ですが、コンパクトSUVのガソリン車ではそれほど悪くない実燃費です。
【クロスビー】
クロスビーはエンジン出力はライズよりは若干ありますが、重量が軽い上にモーターがついているため、その分燃費が抑えられます。なので、燃費はライバルよりも高いのでしょう。
【ヴェゼル】
ヴェゼルはライバルの中で最も悪い実燃費です。しかしライズとの差はわずかで、重量やエンジン排気量、エンジン出力が大きいことを考慮すると、ヴェゼルの平均燃費はかなり健闘していると思います。加速を重視するならヴェゼルを選ぶと良いかもしれません。
各月の実燃費はクロスビーが一歩リード
各月の燃費も比較してみました。
年間通してみても、クロスビーが一歩リードしています。
それに続いてライズとヴェゼルも同じような燃費の推移をしているようです。
検証!実際に市街地、郊外、高速を走ってみた!
新型ライズの燃費を調べていると、気になってくるのが
調べた数字は正しいのか?
ということです。e燃費やみんカラのデータではかなり精度が良さそうですが、実際に測ってみないと納得はできません。
そこで、今回はライズのZグレード(2WD)に乗って、燃費を計測してきました。
実測した時の条件がこれ。かなり実践的なコースを走れたと思います。
[ドライブコース]
市街地:6km。渋滞あり、信号は多め。
高速 :20km。渋滞なし。
郊外 :15km。渋滞なし、信号は少なめ。
[走行条件]
走行日:2020年4月16日
外気温:16度
天候:曇り
エアコン:25℃(A/CスイッチON)
運転手:私(35歳)、51kg
同乗者:妻(34歳)、46kg
市街地のライズの燃費は悪い
今回のスタート地点は市街地中心部からです。
市街地では約400mに一つという短い間隔で信号が設置されている感じです。そのため発進と停止を多く繰り返してしまい、平均速度は30km/h。渋滞には引っかからなかったんですが、低燃費を出すには厳しい条件でしたね。
市街地を過ぎて燃費計に視線を移すと
『9.1km/L』
とかなり悪い数値が。平均燃費よりも5.2km/Lも悪い数値でした。
アイドリングストップ機能はついていますが、それでも悪条件下での燃費改善には限界があるようです。
高速ではライズの燃費はめちゃくちゃ伸びた
次は高速道路に入ります。高速でも道路の流れはスムーズで、渋滞も全くありませんでした。速度は85km/hで走り続けられたので、かなり燃費に期待できそうな状況だったと思いますね。
高速を出て燃費計を見てみると
『18.2km/L』
という燃費を記録。(※高速に入った時に燃費計はリセット)
平均燃費から見ると、3.9km/Lも良い数値です。
高速ではアダプティブクルーズコントロールを使用していました。そのため無駄な加速減がなく、良い燃費に繋がったのだと思います。
出典:https://www.toyota-mobi-tokyo.co.jp/
郊外だとライズは平均以上の燃費になった
ラストの郊外に入ります。郊外では信号はあまりなく、約3kmに1つといった感じで赤信号で止まることは数回でした。
道路の流れもスムーズで、目的地についたところで燃費計を見ると
『16.7km/L』
という数値をマーク。平均燃費より2.4km/L高く、なかなか良い数値です。
郊外ではクルーズコントロールは使わなかったものの、60km/hで一定に走行するように意識していました。それも良い燃費が出た要因でしょう。
ドライブコース検証まとめ
ライズの燃費は14.7km/L
今回は郊外を中心として総距離41kmを走りました。平均燃費は14.7km/Lだったので、ネットに書かれている実燃費とほぼ同じ数値を確認できました。
ライズの燃費向上させる実験をしてみた
高速は18.2km/Lと燃費がかなり伸びましたが、カタログ燃費との差は0.4km/Lあります。
私はこの数字では満足できなかったので、帰り道はエアコンOFFで走行してみたんです。
その結果がこれ。
郊外 :16.7km/L→17.8km/L
高速 :18.2km/L→19.1km/L
市街地:9.1km/L→9.6km/L
平均して燃費を約5%アップさせることに成功しました。
やはりエアコンはかなり燃費に影響するようです。季節によって完全にOFFにすることは難しいと思うので、設定温度を少し控えめにするだけでも効果があるのではないでしょうか。
新型ライズではガソリン代はいくらかかるのか?
新型ライズの実際の燃費が分かったので、これをガソリン代に換算するとどれくらいになるのか計算してみました。
通勤で使うことを前提として・・・
- 平日1日40km×20日=800km
- 休日1日5km×8日=40km
とし、1ヶ月の走行距離を合計840kmで計算。
ガソリンの価格は1リットル140円として、1ヶ月、1年間のガソリン代を計算してみました。
1ヶ月のガソリン代は8,000円!
1ヶ月のガソリン代を計算してみると・・・
計算式
[1ヶ月の走行距離(840km)÷平均実燃費(14.7km/L)}×ガソリン価格(140円)=1ヶ月のガソリン代(8,000円)
となりました。
1年間のガソリン代は96,000円!
1年間のガソリン代を計算してみると・・・
計算式
1ヶ月のガソリン代×12ヶ月=1年間のガソリン代(96,000円)
となりました。
ライズは平均的なガソリン代よりも4,368円高い
国土交通省の発表によると、ガソリン車のJC08モードの平均燃費は22.0km/L。実燃費の平均は公表されていませんが、燃費達成率を70%とすると平均的な実燃費は15.4km/L。
この数字からガソリン代を計算すると、91,632円/年になります。
新型ライズの年間のガソリン代は96,000円なので、ライズは平均的なガソリン代よりも年間4,368円高くなるようです。
新型ライズを安く買うには?
新型ライズを安く買うと思うと重要になってくるのは値引きです。
ただ、値引きについてはちょっと気を付けてほしいことがあります。それは…
値引き交渉でディーラーに騙されている人が多い
ということです。
この記事を見てくれた人には絶対騙されてほしくないので、実際にライズを購入した人がどうやって騙されずに値引き交渉したのか、次の記事でチェックしてみてください。
⇒トヨタ新型ライズの値引き体験談をレポート。値引き相場や限界はいくら?