2018年11月に発売された新型のレクサスUX。燃費はJC08モードで17.2km/L〜27.0km/Lです。SUVではかなりいい数字ですが実際は
こんなに走りません!
メーカーが発表したC08モードの数字なんてあってないようなもの。この記事を見ている人もJC08モードが何か初めて知ったときは
「イカサマやないか!」
と思ったことでしょう。JC08モードはイカサマ、最近のWLCTモードもJC08よりマシですがやっぱりイカサマ。そう、カタログ燃費って結局全部イカサマなんですよ。
カイジに出てくる帝愛グループの得意とするやつです。利根川のEカードも、和也のワンポーカーも全部イカサマでしたよね。
そんなカタログ燃費のイカサマをカイジのごとく暴くため、ガチでUXの実燃費を調べてみました。実燃費で気になるのは
- UXの実燃費
(2Lガソリン、2Lハイブリッド) - ライバル車との実燃費比較
(C-HR、ヴェゼル)
この部分。情報源としてはe燃費やみんカラのネット情報を中心に、実際に乗っている人やディーラーにも聞いてみています。
さらにそれだけでは不十分だと思ったので、自分でも実際に新型UXに乗って燃費を計測してみました。市街地から高速道路まで走ってきたので、参考にしてもらえればと思います。
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レクサスUXの実際の燃費を公開!
新型レクサスUXの実燃費のデータはe燃費やみんカラの燃費記録を参考に、毎月のデータを記録しました。
(一部のデータはシミュレーション値を活用。)
記録したデータを
- 平均の実燃費
- 燃費達成率
- 月ごとの実燃費
この3つのポイントで紹介したいと思います。
UXの実燃費は平均的な数値
平均実燃費、平均燃費達成率を整理してみました。
燃費 | UX(2WD) | |
2Lガソリン | 2Lハイブリッド | |
カタログ燃費 [JC08] |
17.2km/L | 27.0km/L |
実燃費(平均) | 13.0km/L | 18.5km/L |
燃費達成率 | 75.6% | 68.5% |
ガソリンとハイブリッドそれぞれの実燃費とカタログ燃費との差は4km/L以上です。
実燃費に大きく関係している燃費達成率はガソリンターボが75.6%、ハイブリッドは68.5%。これは全車種の平均燃費達成率73.1%(※)と比べてガソリン車は同じくらいですが、ハイブリッドは5%程低い値。ただ、これは悪いわけではなくハイブリッドのコンパクトSUVでは平均的な数値です。
※e燃費の全車種燃費達成率ランキング上位100位の平均
新型UXの実燃費は年間で5km/L以上変動する
月ごとの実燃費を詳しく見るため、各月の実燃費グラフを数値で表しました。
月 | UX(2WD) | |
2Lガソリン | 2Lハイブリッド | |
1月 | 10.5km/L | 15.0km/L |
2月 | 10.5km/L | 15.0km/L |
3月 | 11.7km/L | 16.6km/L |
4月 | 15.8km/L | 22.5km/L |
5月 | 15.9km/L | 22.6km/L |
6月 | 15.0km/L | 21.3km/L |
7月 | 11.7km/L | 16.7km/L |
8月 | 11.7km/L | 16.7km/L |
9月 | 14.2km/L | 20.2km/L |
10月 | 15.2km/L | 21.6km/L |
11月 | 13.0km/L | 18.6km/L |
12月 | 11.8km/L | 16.8km/L |
UXの2Lガソリンの実燃費は2月と5月で5.4km/Lの差がありました。2月の燃費達成率は61.0%まで低下するので、気温によって燃費は大きくちがってきます。
また2Lハイブリッドは2Lガソリンよりも各月を4km/L以上高く推移していくでしょう。
新型UXの各月の実燃費を公開。春秋はよいが、夏冬は悪くなる
※一部のデータはシミュレーション値を活用
実燃費は季節によってかなり変動すると感じていたので、実燃費と温度の関係をグラフで予測してみました。
2Lガソリン車の場合、クーラーやエアコンの使用機会が少ない春や秋は約15km/Lと、年間の平均燃費よりもよくなります。
反対にクーラーやエアコンをたくさん使う冬や夏は燃費が約11km/L程度で、年間の平均燃費より悪いです。
とくに燃費が悪いのが冬の寒い時期。燃費が10km/L台に落ち込みます。これは冬になるとエンジンを温めるのに、暖気運転が行われるからでしょう。
また、ハイブリッドはガソリン車より各季節で3km/L以上高く推移するようです。
口コミで実燃費がバラバラなのも気温・季節が関係している
ちなみにUXの燃費は、価格com等の口コミでこのように評価されています。
大半は「良い」と言っていますが、1割ほどの人は普通と回答。
燃費は計測した時期が大きく影響することが分かっていて、新型UXの2Lガソリン車の燃費を12月頃に評価した人は、
「市街地を走らせて11km/L。それなり」
と評価。燃費の良い4月頃の評価はまだありませんが、街中で15km/L辺りとなるでしょう。
新型UXの口コミ評価については、欠点も含めてこちらで詳しく紹介しています。
⇒欠点はここ!新型レクサスUXの口コミ・評価をガチ調査
ライバル車(C-HR、ヴェゼル)との比較
UXのライバルといえば、C-HRとヴェゼルです。新型UXの購入を考える際、一緒に検討されるライバル車の燃費も気になったので比較してみました。
ライバル車の中で、UXの実燃費は2番目に良い
平均燃費と達成率を比較した結果です。燃費に関係する要素も合わせて比較しました。
燃費 | UX | C-HR | ヴェゼル |
駆動方式 | 2WD | ||
エンジン | 2Lハイブリッド | 1.8Lハイブリッド | 1.5Lハイブリッド |
カタログ燃費 [JC08] |
27.0km/L | 30.2km/L | 26.0km/L |
実燃費 (平均) |
18.5km/L | 20.8km/L | 17.1km/L |
燃費達成率 (平均) |
68.5% | 68.9% | 65.6% |
重量 | 1,580kg | 1,440kg | 1,280kg |
エンジン 最大出力 |
146馬力 | 98馬力 | 132馬力 |
モーター 最大出力 |
109馬力 | 72馬力 | 29.5馬力 |
【UX】
UXの実燃費はC-HRほどは良くはないですが、18.5km/Lはコンパクトカー並みの数値です。C-HRほど燃費が出ないのはUXに搭載しているダイナミックフォースエンジンが影響しています。実はこのエンジンめちゃくちゃパワフル。そのせいで多少、燃費を犠牲にしていますが加速感やスムーズな走りは別格です。
【C-HR】
C-HRの実燃費はコンパクトSUVで1番優秀です。エンジン出力がかなり抑えられている上に、プリウスと同じハイブリッドシステムが、燃費に貢献しているようです。
【ヴェゼル】
ヴェゼルの実燃費はコンパクトSUVでは最も悪いです(ハイブリッドでは)。重量は軽いもののモーターの力が弱く、エンジンを多く使用してしまうため燃費が悪化してしまうのでしょう。ちょっと意外でした。ただ、エンジンのパワーはあるので、レクサスUXほどではないですが、走りにはかなり余裕があります。
各月の実燃費はC-HRが一歩リード
各月のデータを比較してもC-HRが一歩リードしています。
UXとヴェゼルはC-HRよりやや低いところでどの月も推移しているようです。
検証!UXのハイブリッドに乗って市街地、郊外、高速を計測してみた!
新型UXの燃費を調べていると、気になってくるのが
ネットや雑誌の数字は正しいのか?
ということです。e燃費やみんカラのデータではかなり精度が良さそうですが、こういうの見ていると「怪しいな・・・」と思うんですよ。自分の中で何かざわざわする感じがして。
そこで、自分でもUXのハイブリッド車(2WD)に乗って燃費を計測してきました。
実測した時の条件がこれ。かなり実践的なコースを走れたと思います。
[ドライブコース]
市街地:10km。渋滞あり、信号は多め。
高速 :20km。渋滞なし。
郊外 :15km。渋滞なし、信号は少なめ。
[走行条件]
走行日 :2018年12月2日
外気温 :16℃
天候 :晴れ
エアコン:25℃(A/CスイッチON)
運転手 :私(35歳)51kg
同乗者 :妻(34歳)46kg
街中ではUXの燃費は悪かった
今回は市街地からスタートしました。ちょうど渋滞が起こっている状況で、信号の間隔も300m程度と短い間隔だったので、ストップ&ゴーを繰り返していました。平均速度を見ても20km/h辺りを示していて、燃費には悪い環境だったと思いますね。
市街地を抜けて燃費計を見てみると
『11.1km/L』
という表示。
なるべくモーター走行を意識していました。それでも発進と停止を繰り返すような燃費に悪い環境だと、ハイブリッド車でも改善に限界があるようです。
UXは高速だと燃費はかなり良い
次は高速です。高速では街中と一変して車の流れはかなり順調で、渋滞もありませんでした。速度も85km/h前後で走行できたので、燃費にはかなり良い状況だったと思います。
高速を降りて燃費計に目を移すと
『22.2km/L』
をマーク。(※高速に入った時に燃費計はリセット)
平均燃費よりも4km/Lほど良い数値です。
高速ではUXに装備されているアダプティブ・クルーズコントロール(※)を利用し、85km/hに設定して走りました。これの影響で無駄のない加速減となったので燃費が良かったのだと思います。
※設定した速度で定速走行ができる機能。前走車と一定の距離を保ちながら、追従走行をすることも可能。
郊外ではUXの燃費は伸びる
最後は目的地の郊外に入りました。信号は少し見られるものの数は少なく、3kmに1つ程度。渋滞にも引っかからずに走行でき、目的地までほぼ止まることなくたどり着きました。
目的地付近で燃費計を見ると
『20.4km/L』
という数値を記録。(※郊外に入った時に燃費計はリセット)
これは平均燃費より約2km/L程度高く、優秀です。
郊外では運良く、渋滞や赤信号でほとんど止まることなく走行できました。燃費が伸びた要因はその点だと思います。
ドライブコース検証まとめ
新型UXの燃費は17.9km/L
今回は高速を中心として総距離45kmを走り、平均燃費は17.9km/Lを記録しました。これはネットに書かれている実燃費とほぼ同じ数値です。
また、高速や郊外などの一定速度で走行しやすい状況だと燃費はグングン伸びたので、長距離を走るとUXの燃費はさらに伸びることが期待できるでしょうね。
一方で、街中ではカタログ燃費の半分以下という厳しい結果でした。ストップ&ゴーが多い環境では燃費の伸びは期待できないようです。できるだけ短時間で街中を通過することが、燃費の悪化を抑えられる鍵になると思います。
UXの燃費向上させる実験をしてみた
高速は22.2km/Lと燃費がかなり伸びましたが、カタログ燃費との差は4.8km/Lもあります。
私はこの数字では満足できなかったので、帰り道はエアコンOFFで走行してみたんです。
その結果がこれ。
郊外 :20.4km/L→21.4km/L
高速 :22.2km/L→23.3km/L
市街地:11.1km/L→11.7km/L
平均して燃費を約5%アップさせることに成功しました。
やはりエアコンはかなり燃費に影響するようです。季節によって完全にOFFにすることは難しいと思うので、設定温度を少し控えめにするだけでも効果があるのではないでしょうか。
新型UXのガソリン代はいくらかかるのか?
新型UX(2Lハイブリッド)の実際の燃費が分かったので、これをガソリン代に換算するとどれくらいになるのか計算してみました。
通勤で使うことを前提として・・・
- 平日1日40km×20日=800km
- 休日1日5km×8日=40km
とし、1ヶ月の走行距離を合計840kmで計算。
ガソリンの価格は1リットル140円として、1ヶ月、1年間のガソリン代を計算してみました。
1ヶ月のガソリン代は6,569円!
1ヶ月のガソリン代を計算してみると・・・
計算式
{1ヶ月の走行距離(840km)÷平均実燃費(17.9km/L)}×ガソリン価格(140円)=1ヶ月のガソリン代(6,569円)
となりました。
1年間のガソリン代は78,828円!
1年間のガソリン代を計算してみると・・・
計算式
1ヶ月のガソリン代(6,569円)×12ヶ月=1年のガソリン代(78,828円)
となりました。
UXのハイブリッド車は平均的なガソリン代よりも年間25,089円安い
国土交通省の発表によると、ガソリン車のJC08モードの平均燃費は19.4km/L。実燃費の平均は公表されていませんが、燃費達成率を70%とすると平均的な実燃費は13.58km/L。
この数字からガソリン代を計算すると103,917円/年になります。
UXの年間のガソリン代は78,828円なので、レクサスUXの2Lハイブリッド車は平均的なガソリン代よりも年間25,089円安くなります。
新型レクサスUXを安く買うには?
新型レクサスUXを安く買おうと思うと、重要になってくるのは下取りと値引きです。
ただ、下取りと値引きについてはちょっと気を付けてほしいことがあります。それは…
交渉でディーラーに騙されている人が多い
ということです。
この記事を見てくれた人には絶対騙されてほしくないので、実際に新型UXを購入した人がどうやって騙されずに下取り交渉や値引き交渉をしたのか、次の記事でチェックしてみてください。
⇒新型レクサスUXの値引き体験談をレポート。値引き相場や限界はいくら?