2020年に発売した新型ハリアー/ハイブリッド。燃費はWLTCモードでガソリン車は15.4km/L、ハイブリッドは22.3km/Lです。
しかし、
この数値を達成することはほとんどありません。
燃費で知りたいのは、そんな当てにならない数字ではなく
- 新型ハリアーの実際の燃費
- ライバル車(RAV4、CX-5)との実燃費比較
ではないでしょうか。ここではこの2点についてネット情報を中心に詳しく調べてみたので紹介したいと思います。
また、ネット情報だけではその数字が正しいのかわからないので、自分でも実際にハリアーに乗って燃費を計測してみました。
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ハリアー/ハイブリッドの実際の燃費を公開!
ハリアー/ハイブリッドの実燃費のデータはe燃費やみんカラの燃費記録、口コミを参考に6月のデータを記録し、他の月はシミュレーション値を利用して予測しました。
記録したデータを
- 平均の実燃費
- 燃費達成率
- 月ごとの実燃費
この3つのポイントで紹介したいと思います。
新型ハリアー/ハイブリッドの実燃費はどちらも平均的な数値
平均実燃費、平均燃費達成率を整理してみました。
燃費 | ハリアー [ガソリン・2WD] |
ハリアー [ハイブリッド・2WD] |
カタログ燃費[WLTC] | 15.4km/L | 22.3km/L |
6月の実燃費(平均) | 13.1km/L | 17.9km/L |
燃費達成率(平均) | 85.1% | 80.3% |
ハイブリッドとガソリン車のカタログ燃費は差が大きいですが、平均実燃費になるとハイブリッドの方が4.8km/L良い程度で、カタログ値ほどの差はないようです。
実燃費に大きく関係している燃費達成率は、ガソリン車が約8.5割でハイブリッドは約8割という数値。
これは全車種の平均燃費達成率73.1%(※)よりも約10%程良い数字でした。ただ、この数字はめちゃくちゃ良いというわけではありません。平均燃費達成率がJC08モード基準のデータのため、達成率が低いんですね。
実燃費に近いWLTCモードでみると、新型ハリアーはミドルクラスSUVの中では平均的な数値のようです。
ハリアー/ハイブリッドの各月の実燃費を公開。春秋は良いが、夏冬は悪い
実燃費は季節によってかなり変動すると感じていたので、実燃費と温度の関係をグラフで表してみました。
ガソリン車を見ると、クーラーやエアコンの使用機会が少ない春や秋は約13km/Lと、年間の平均燃費よりも良くなります。
反対にクーラーやエアコンをたくさん使う冬や夏は燃費が10km/L程度で、年間の平均燃費より悪いです。
特に燃費が悪いのが冬の寒い時期。燃費が8km/L台に落ち込みます。これは冬になるとエンジンを温めるのに、暖気運転が行われるからだと思います。
また、ハイブリッドはガソリン車より各月で約3km/L高く、同じ動きが見られました。
ハリアー/ハイブリッドの実燃費は年間で4km/L以上変動する
月ごとの実燃費を詳しく見るため、各月の実燃費グラフを数値で予測してみました。
月 | ハリアー [ガソリン] |
ハリアー [ハイブリッド] |
1月 | 9.0km/L | 12.2km/L |
2月 | 9.2km/L | 12.5km/L |
3月 | 10.1km/L | 13.7km/L |
4月 | 13.7km/L | 18.5km/L |
5月 | 13.8km/L | 18.7km/L |
6月 | 13.1km/L | 17.7km/L |
7月 | 10.2km/L | 13.8km/L |
8月 | 10.2km/L | 13.8km/L |
9月 | 12.4km/L | 16.9km/L |
10月 | 13.0km/L | 17.6km/L |
11月 | 11.4km/L | 15.4km/L |
12月 | 10.2km/L | 13.9km/L |
ガソリン車の実燃費は1月と5月で4.8km/Lの差がありました。また、ハイブリッドは1月と5月で6.5km/Lの差があり、気温によって燃費が大きく異なります。
ちなみに、ハリアー/ハイブリッドの燃費は価格comでこのように評価されていました。
ガソリン車、ハイブリッドどちらも8割の人が燃費に満足していますが、残り2割の人は満足していません。
燃費が良いように思えるハリアー/ハイブリッドでも評価が分かれるのは、口コミをした人の道路環境や計測した時期が深く関係しています。
例えばガソリン車で燃費の良い6月頃に評価した人は
「街中で13km/L。結構走る」
と評価しています。
また、ハイブリッドでも同じような口コミでした。まだ発売して間もないため燃費の悪い1月頃に計測できていませんが、おそらく悪い評価が増えてくるはずです。
新型ハリアーの評判はこちらの記事で詳しく掲載しています。
⇒欠点はここ!トヨタ新型ハリアー/ハイブリッドの口コミ評価・評判
ライバル車(RAV4、CX-5)との比較
新型ハリアーのライバルと言えば、RAV4とCX-5です。ハリアーの購入を考える際、一緒に検討されるライバル車の燃費も気になったので比較してみました。
ライバル車の中で新型ハリアーの実燃費は1番悪い
平均燃費と達成率を比較した結果です。燃費に関係して良さそうな要素も合わせて比較しています。
燃費 | ハリアー (2.0Lガソリン) |
RAV4 (2.0Lガソリン) |
CX-5 (2.0Lガソリン) |
カタログ燃費 [WLTCモード] |
15.4km/L | 15.8km/L | 14.6km/L |
6月の実燃費(平均) | 13.1km/L | 13.2km/L | 13.3km/L |
燃費達成率(平均) | 85.1% | 83.5% | 91.1% |
重量 | 1530kg | 1500kg | 1520kg |
エンジン最大出力 | 171馬力 | 171馬力 | 156馬力 |
ハリアーの実燃費は1番悪いですが、エンジン最大出力は1番高く出ているので、加速が良いです。重量が重いのが燃費の悪さにもつながっていますが、その分ドッシリしていて安定感があります。
RAV4の実燃費はCX-5より悪いものの、同じ2Lエンジンのハリアーより僅かに高いです。これはハリアーより30kg程軽い重量のおかげだと思います。
また、CX-5は重量やパワーが抑えられているので、実燃費は1番高くでているのでしょう。
燃費達成率を見るとCX-5が1番高い約9割。CX-5がカタログ値に対して実燃費では1歩リードしているようです。
各月の実燃費はハリアーが一番悪い
各月の燃費も比較してみました。
年間通してみると、CX-5が1歩リードしているように見えます。ですが、ハリアーやRAV4はCX-5との差はほとんどないのでそれほど悪くありません。
検証!実際に市街地、高速、郊外を走ってみた!
新型ハリアーの燃費を調べていると、気になってくるのが
調べた数字は正しいのか?
ということです。e燃費やみんカラのデータではかなり精度が良さそうですが、実際に測ってみないと納得はできません。
そこで、今回は新型ハリアー[ガソリン車]に乗って燃費を計測してきました。
実測した時の条件がこれ。かなり実践的なコースを走れたと思います。
[ドライブコース]
市街地:5km。渋滞あり、信号は多め。
高速 :20km。渋滞なし。
郊外 :15km。渋滞なし、信号の数は普通。
[走行条件]
走行日 :2020年6月30日
外気温 :26℃
天候 :曇り
エアコン:25℃(A/CスイッチON)
運転手 :私(35歳)、51kg
同乗者 :妻(34歳)、46kg
ハリアーは市街地では燃費が悪い
今回は市街地から祖父母の家へ向けてスタートすることに。信号は100mから200mに1つという間隔です。さらに、渋滞していたので少し進んで停止の繰り返しでした。
そのため、平均速度は25km/hで、いかにも燃費に悪そうな環境だと感じました。
高速に入る前に燃費計を見てみると
『7.9km/L』
を記録していました。
かなり悪い数字だと思いましたが、ストップ&ゴーはガソリン車は苦手なのでしょうがないと思います。平均燃費より5.2km/L悪い結果に。
ハリアーの高速での燃費はかなり伸びる
次は市街地から高速道路に乗りました。高速走行中は、空いている時間帯だったのか、渋滞は全くなく、追い越しもせずにスムーズに走れました。
これは期待できそうだと、高速を出る時に燃費計に視点を移すと、
『15.7km/L』
という表示。期待通り平均よりも2km/L程良い数字がでました。
また、ハリアーにレーダークルーズコントロールがついていたので、それを使用して時速90kmで走っていました。これによって無駄な加速がなかったことが良い燃費を出した理由でしょう。
ハリアーは郊外で走ると燃費が良い
最後に高速道路を降り、郊外へ出ました。信号は2kmごとに1つぐらいなので信号で止まることはほとんどありません。
また、交通量も少なかったので順調に走ることができました。
特に混雑がなかった郊外を抜け、祖父母の家に到着した後に燃費計を見てみると、
『14.4km/L』
という数字が。(※郊外に入った時に燃費計はリセット)
この数値は平均燃費から見ると、1km/L程良い数値でした。
郊外の走行時は、緩やかな加速を心がけていました。もしかするとこれが低燃費につながったのかもしれません。
※アクセル操作に対する駆動力を穏やかにし、冷暖房の効き具合を抑えるモード
ドライブコース検証まとめ
新型ハリアーの燃費は12.7km/L
この日に走ったのは、郊外を中心とした総距離20kmです。平均燃費は12.7km/Lだったので、ネットに書かれている実燃費とほぼ同じ数字が確認できました。
ハリアーの燃費向上させる実験をしてみた
高速は15.7km/Lと燃費は良かったものの、街中や郊外ではカタログ燃費との差は1km/L以上あります。
私はこの数字では満足できなかったので、帰り道はエアコンOFFで走行してみました。
その結果がこれ。
郊外 :14.4km/L→15.1km/L
高速 :15.7km/L→16.5km/L
市街地:7.9km/L→8.3km/L
平均して燃費を約5%アップさせることができました。
やはりエアコンはかなり燃費に影響するようです。季節によって完全にOFFにすることは難しいと思うので、設定温度を少し控えめにするだけでも効果があるのではないでしょうか。
新型ハリアーではガソリン代はいくらかかるのか?
新型ハリアーの実際の燃費が分かったので、これをガソリン代に換算するとどれくらいになるのか計算してみました。ただ、新型ハリアーは6月時のデータなので、今回は年間の平均燃費を算出したデータを利用しました。(推定年間平均燃費11.3km/L)
通勤で使うことを前提として・・・
- 平日1日40km×20日=800km
- 休日1日5km×8日=40km
とし、1ヶ月の走行距離を合計840kmで計算。
ガソリンの価格は1リットル140円として、1ヶ月、1年間のガソリン代を計算してみました。
1ヶ月のガソリン代は10,407円!
1ヶ月のガソリン代を計算してみると・・・
計算式
{1ヶ月の走行距離(840km)÷平均実燃費(11.3km/L}×ガソリン価格(140円)=1ヶ月のガソリン代(10,407円)
となりました。
1年間のガソリン代は124,884円!
1年間のガソリン代を計算してみると・・・
計算式
1ヶ月のガソリン代(10,407円)×12ヶ月=1年間のガソリン代(124,884円)
となりました。
ハリアーは平均的なガソリン代よりも33,252円高い
国土交通省の発表によると、ガソリン車のJC08モードの平均燃費は22.0km/L。実燃費の平均は公表されていませんが、燃費達成率を70%とすると平均的な実燃費は15.4km/L。
この数字からガソリン代を計算すると、91,632円/年になります。
新型ハリアーの年間のガソリン代は124,884円なので、ハリアーは平均的なガソリン代よりも年間33,252円高くなるようです。
新型ハリアーを安く買うには?
新型ハリアーを安く購入するには値引きが重要になってきます。
ただ、値引きについてはちょっと気を付けてほしいことがあります。それは…
値引き交渉でディーラーに騙されている人が多い
ということです。
この記事を見てくれた人には絶対騙されてほしくないので、実際にハリアーを購入した人がどうやって騙されずに値引き交渉したのか、次の記事でチェックしてみてください。
⇒新型ハリアーの値引き体験談をレポート。値引き相場や限界はいくら?