2016年に発売した新型パッソ。燃費はJC08モードで24.4km/L〜28.0km/Lです。
しかし、実際の燃費はそんなにでることはほぼありません。その理由はJC08モードが
燃費にめちゃくちゃ有利な計測方法だからです。
燃費で知りたいのはそんな当てにならない数字ではなく、
- パッソの実燃費
- ライバル車(ヴィッツ、マーチ)との実燃費比較
ではないでしょうか。ここではこの2点についてネット情報を中心に詳しく調べてみたので紹介したいと思います。
また、ネット情報だけではその数字が正しいのかわからないので、自分でも実際にパッソに乗って燃費を計測しました。
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新型パッソの実際の燃費を公開!
パッソの実燃費のデータはe燃費やみんカラの燃費記録を参考に、毎月のデータを記録しました。
記録したデータを
- 平均の実燃費
- 燃費達成率
- 月ごとの実燃費
この3つのポイントで紹介したいと思います。
新型パッソの実燃費は平均並
平均実燃費、平均燃費達成率を整理してみました。
燃費 | パッソ(2WD) [1.0Lガソリン] |
カタログ燃費 | 28.0km/L |
実燃費(平均) | 16.6km/L |
燃費達成率(平均) | 59.4% |
カタログ燃費と実燃費の差は11.4km/Lとなっており、非常に乖離しています。
実燃費に大きく関係している燃費達成率は約6割という数値。
これは全車種の平均燃費達成率73.1%(※)と比べて8%程悪い数字です。ただ、この数字はめちゃくちゃ悪いというわけではありません。
このコンパクトカーのクラスでは平均的な数値のようです。
※e燃費の全車種の燃費達成率ランキング上位100位の平均
新型パッソの各月の実燃費を公開。春秋は良いが、夏冬は悪い
実燃費は季節によってかなり変動すると感じていたので、実燃費と温度の関係をグラフで表してみました。
クーラーやエアコンの使用機会が少ない春や秋は約19km/Lと、年間の平均燃費よりも良くなります。
反対にクーラーやエアコンをたくさん使う冬や夏は燃費が15km/L程度で、年間の平均燃費より悪いです。
特に燃費が悪いのが冬の寒い時期。燃費が13km/L台に落ち込みます。これは冬になるとエンジンを温めるのに、暖機運転が行われるのが原因のようです。
新型パッソの実燃費は年間で6km/L以上変動する
月ごとの実燃費を詳しく見るため、各月の実燃費グラフを数値で表しました。
月 | パッソ(2WD) [1.0Lガソリン] |
1月 | 13.2km/L |
2月 | 13.3km/L |
3月 | 15.0km/L |
4月 | 19.8km/L |
5月 | 19.8km/L |
6月 | 19.3km/L |
7月 | 15.1km/L |
8月 | 15.0km/L |
9月 | 18.7km/L |
10月 | 19.3km/L |
11月 | 16.7km/L |
12月 | 15.2km/L |
実燃費は1月と4月・5月で6.6km/Lの差があり、気温によって燃費が大きく異なります。
ちなみに、パッソの燃費は価格comでこのように評価されています。
約6割の人が燃費に満足していますが、残り4割の人は満足していません。
燃費が良いように思えるパッソでも評価が分かれるのは口コミをした人の道路環境や計測した時期が深く関係しています。
例えば、燃費の悪い1月頃に評価した人は、
「街乗りで13km/L。カタログ値には全く届かない」
と評価し、逆に燃費の良い4月頃に評価した人は
「市街地で平均18km/L。十分走る」
と評価しています。
パッソの評判はこちらの記事で詳しく掲載しています。
⇒欠点はここ!パッソの口コミ評価・評判
ライバル車(ヴィッツ、マーチ)との比較
パッソのライバルといえば、ヴィッツとマーチです。パッソの購入を考える際、一緒に検討されるライバル車の燃費も気になったので比較してみました。
ライバル車の中で、新型パッソの燃費は1番良い
平均燃費と達成率を比較した結果です。燃費に関係する要素も合わせて比較しました。
燃費(2WD) | パッソ [1.0L] |
ヴィッツ [1.0L] |
マーチ [1.2L] |
カタログ燃費[JC08] | 28.0km/L | 24.0km/L | 23.0km/L |
実燃費(平均) | 16.6km/L | 15.1km/L | 16.3km/L |
燃費達成率(平均) | 59.2% | 62.9% | 70.9% |
重量 | 910kg | 970kg | 950kg |
エンジン最大出力 | 69馬力 | 69馬力 | 79馬力 |
[パッソ]
パッソの実燃費はライバルの中で1番良いです。これは、ライバルより軽い車重とエンジン最大出力が低いことが良い燃費に影響しているようです。しかし、カタログ燃費が大きい為に燃費達成率はライバルの中では1番悪くなっています。
[ヴィッツ]
ヴィッツの実燃費はライバルの中で1番悪く、燃費達成率も低くでています。エンジン最大出力は抑えられていますが、重い車重が悪い燃費になっている要因のようです。
[マーチ]
マーチは実燃費はパッソとほぼ同じで、燃費達成率がかなり良いです。200cc大きいエンジンのためエンジン最大出力が高く、エンジン回転数を大きく上げなくても加速できることが良い燃費につながっているようです。
各月の実燃費は新型パッソがわずかにリード
各月の燃費も比較してみました。
年間通してみても、パッソとマーチが良い数値です。
ヴィッツはパッソやマーチの燃費には届きませんが、約1km/L程度の差しかないので、悪いわけではないようです。
検証!実際に市街地、高速、郊外を走ってみた!
パッソの燃費を調べていると、気になってくるのが
調べた数字は正しいのか?
ということです。e燃費やみんカラのデータではかなり精度が良さそうですが、実際に測ってみないと納得はできません。
そこで、今回はパッソに乗って、燃費を計測してきました。
実測した時の条件がこれ。かなり実践的なコースを走れたと思います。
[ドライブコース]
市街地:35km。渋滞あり、信号は多め。
高速 :25km。渋滞なし。
郊外 :20km。渋滞なし、信号は少なめ。
[走行条件]
走行日 :2018年7月3日
外気温 :25℃
天候 :晴れ
エアコン:25℃(A/CスイッチON)
運転手 :私(35歳)、51kg
同乗者 :妻(34歳)、46kg
新型パッソは市街地だと燃費が悪い
スタートは市街地の混雑が多い場所からでした。信号は200mに1つあり、間隔は短いです。
また、交通量も激しく渋滞していたのでアクセルオンとブレーキの繰り返しでした。
平均速度は30km/h程を示しており、燃費には悪い環境だっと思います。
市街地から高速に入る前に燃費計を見ると、
『10.0km/L』
という表示。平均燃費より6.6km/Lも悪い数値です。
アイドリングストップ機能が搭載されているとはいえ、発進と停止はガソリン車の苦手分野なので、この数値はしょうがないでしょう。
新型パッソの燃費は高速ではすごく良い
次は信号の多かった市街地から一変して、信号のない高速道路に入ります。
高速道路では渋滞することもなくかなりスムーズに定速で走行しました。
あっという間に目的のICに着き、燃費計に目を移すと、
『19.9km/L』
という高燃費をマーク。(※高速道路に入った時に燃費計はリセット)
これは平均燃費より3.3km/Lも高い数値でした。
郊外は新型パッソの燃費が伸びる
スムーズに走行できた高速道路を降り、郊外へと移ります。
郊外では4kmごとに1つくらいしか信号がないため、信号で止まることはほぼありませんでした。
渋滞も起きることがなく、郊外を一定の速度で走りました。
目的地に着いて燃費計をチェックしてみると、
『18.3km/L』
という数字。
高速程は伸びないものの、平均よりも1.7km/L燃費を伸ばすことができました。
ドライブコース検証まとめ
新型パッソの燃費は16.1km/L
今回は市街地を中心として総距離80kmを走りました。平均燃費は16.1km/Lだったので、ネットに書かれている実燃費とほぼ同じ数値を確認できました。
新型パッソの燃費向上させる実験をしてみた
高速は19.9km/Lと燃費がかなり伸びましたが、カタログ燃費との差は8.1km/Lもあります。
私はこの数字では満足できなかったので、帰り道はエアコンOFFで走行してみたんです。
その結果がこれ。
郊外 :18.3km/L→19.2km/L
高速 :19.9km/L→20.9km/L
市街地:10.0km/L→10.5km/L
平均して燃費を約5%アップさせることに成功しました。
やはりエアコンはかなり燃費に影響するようです。季節によって完全にOFFにすることは難しいと思うので、設定温度を少し控えめにするだけでも効果があるのではないでしょうか。
新型パッソではガソリン代はいくらかかるのか?
パッソの実際の燃費が分かったので、これをガソリン代に換算するとどれくらいになるのか計算してみました。
通勤で使うことを前提として・・・
- 平日1日40km×20日=800km
- 休日1日5km×8日=40km
とし、1ヶ月の走行距離を合計840kmで計算。
ガソリンの価格は1リットル120円として、1ヶ月、1年間のガソリン代を計算してみました。
1ヶ月のガソリン代は、6,261円!
1ヶ月のガソリン代を計算してみると・・・
計算式
{1ヶ月の走行距離(840km)÷平均実燃費(16.1km/L)}×ガソリン価格(120円)=1ヶ月のガソリン代(6,261円)
となりました。
1年間のガソリン代は75,132円!
1年間のガソリン代を計算してみると・・・
計算式
1ヶ月のガソリン代(6,261円)×12ヶ月=1年間のガソリン代(75,132円)
となりました。
新型パッソは平均的なガソリン代よりも13,940円安い
国土交通省の発表によると、ガソリン車のJC08モードの平均燃費は19.4km/L。実燃費の平均は公表されていませんが、燃費達成率を70%とすると平均的な実燃費は13.58km/L。
この数字からガソリン代を計算すると、89,072円になります。
パッソの年間のガソリン代は75,132円なので、パッソは平均的なガソリン代よりも年間13,940円安くなるようです。
新型パッソを安く買うには?
パッソを安く購入するには値引きが重要になってきます。ただ、値引きについてはちょっと気を付けてほしいことがあります。それは…
値引き交渉でディーラーに騙されている人が多い
ということです。
この記事を見てくれた人には絶対騙されてほしくないので、実際にパッソを購入した人がどうやって騙されずに値引き交渉したのか、次の記事でチェックしてみてください。
⇒新型パッソの値引き体験談をレポート。値引き相場や限界はいくら?