2016年に発売されたホンダ新型フリード。
フリードには7人まで乗車可能なフリードと、5人乗車でシートアレンジが多彩なフリード+(プラス)が用意されています。そのため購入するとなると
どっちがいいのか?
悩むのではないでしょうか。
実はフリードとフリード+って燃費やエンジンなど車としての性能はまったく同じなので、どちらを購入しようか悩む人はかなり多いんです。
私もかなり気になったので、実際にフリードとフリード+を試乗していろいろ比較してきました。
試乗でのフリードとフリード+の比較ポイントはこの5つです。
- エクステリアの違いは?
- 内装やシートはどちらがよいのか?
- 車内が広く感じるのはどっち?
- 装備に違いはあるのか?
- 走りや燃費、乗り心地がよいのは?
またフリードのエンジンにはガソリンとハイブリッドの設定があるので、どちらがよいのか乗り比べもしてきました。
さらにフリードを試乗しだしたら色々気になり、マイナーチェンジで追加されたクロスターの内外装をチェックし、ライバル車のシエンタとミドルクラスのステップワゴンスパーダを乗り回してきました。
ちょっとやりすぎた感はありますが、そんな試乗でフリードとフリードプラスについて気が付いたことをガッツリ試乗レポートしたいと思います。
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フリードとフリード+の違い
まずはエクステリアと内装の比較をしてみました。
外装は同じように見えますが、実はわずかな違いがあります。内装は3列シートをとるのか、使い勝手をとるのかが重要なポイントになりそうでした。
エクステリアはまったく同じ!?
フリードとフリード+をよく見比べてみたんですが、この2つ見た目はほぼ同じなんです。ただ、2点だけ違いがあります。
それはこの2点。まずは車名が書かれた部分。フリード+の方にだけひっそりと+の文字が書かれています。これは知っている人じゃないと、フリードなのかフリード+なのか見わけがつきませんよね。
2点目はテールゲートとバンパー形状。フリード+の方はテールゲートが縦に長くなっています。それによって、フリードの方よりフリード+の方が荷物の出し入れがしやすくなっています。
また、それに伴ってバンパーの形状も若干デザインが異なっているんです。と言っても、言われないと気づかないくらいの違いなのでバンパー形状に関してはほぼ同じといって良いでしょう。
クロスターの設定はフリードとフリード+どちらにもある
見た目はほぼ同じフリードとフリード+ですが、SUVっぽい見た目のクロスターが2019年のマイナーチェンジから設定されています。
クロスターでは専用のバンパーやホイールが装着されタフな見た目の雰囲気です。内装も専用のコンビシートを装備。また走行性能はノーマルから変わらないもののルーフレールが装着され、アウトドア向きな装備が追加されています。
実車を見てみると、今までのフリードの都会的な雰囲気とは異なるので新鮮な印象でしたね。個人的にはルーフレールがあるのがいいなぁと感じました。荷物を運ぶ時により多く持っていくことができますからね。
インテリアカラーは選べる色は同じ
フリードとフリード+が標準で選べるシートはファブリック。そのほかオプションでプライムスムースを採用したコンビシートを選ぶことができます(Bグレードを除く)。
インテリアカラーはファブリックがモカ、コンビシートはブラックとなります。フリードとフリード+で選べる色に違いはありません。
実際にフリードとフリード+の内装を見比べてみると、やっぱりブラックのコンビシートが引き締まって見えました。
ただ、メーカーオプションのコンビシートはSパッケージを選ばなければ装着されない上に、最低でも7万円以上かかってしまいます。どうしてもブラックのコンビシートにこだわりたい人は、Sパッケージを付けても良いかもしれません。
3列シートがあるのはフリードだけ。でも、エアコンの効きが少し気がかり。
ミニバンといえば3列シートが魅力ですよね。これができるのはフリードだけです。
3列目シートで気になったのは広さ。実査に乗り込んでみたのですが175cmの私には少し狭く感じました。座ると膝が少し持ち上がってしまいます。ただ子供が座るには十分な広さを確保していました。
また、3列目にチャイルドシートを設置することも可能で、0歳児からの大きなタイプの場合はこんな感じです。
出典:https://iamikumen.com/childcare/freedchildsheat
これなら車内を広く使えそうで、使い勝手も良さそうでした。
ただ、1点気になったのは3列目のエアコンの効きです。エアコンの吹き出し口が前にしかないので、3列目が暖かくなるまでに時間がかりました。(試乗した日の気温15℃)口コミなどを見ても、3列目のエアコンの効きが悪いと感じている人は多いみたいです。
フリード+の後部座席は使い勝手がめちゃくちゃ良さそうだった!
フリード+は3列目がないですが、そのスペースの使い勝手がすごくいいんです。
シートをフラットにできるので、車中泊がしやすい
ミニバンタイプだと車中泊を考える人もいると思いますが、それができるのはフリード+だけなんです。
フラットしてマットレスを引けばもうベッドですよ。キャンプなどでも重宝しそうです。
フリードでもフラットに近い感じにはできますが、凸凹してしまうので寝心地は悪いでしょうね。
ユーティリティボードがめちゃくちゃ便利
後ろのスペースって広いのでたくさん荷物がつめるのですが、ユーティリティボードを使えば1.5倍の荷物をつむことができます。フリードは空間が広く、上下で仕切っても下の部分もそこそこ大きなものが入ります。
ちなみにこのユーティリティボード、裏面が防水使用になっているので、濡れた荷物があるときにも重宝してくれそうです。
試乗開始!新型フリードのガソリン車とハイブリッドをドライブしてきた
フリードとフリード+の外装と内装の比較が済んだところで、いよいよ新型フリードを試乗しました。
フリードとフリード+どちらも試乗しようと思っていたんですが、走りに関してはまったく同じようなので、今回はフリード+のみレンタルして試乗しています。
今回はガソリン車とハイブリッドそれぞれに試乗してきました。4WDの設定もあったんですが、借りたレンタカーは2WD車です。
<試乗したフリード+>
スペック | フリード+(2WD) [ガソリン車・5人乗] |
フリード+(2WD) [ハイブリッド・5人乗] |
グレード | G HondaSENSING |
G HondaSENSING |
価格 | 218万円 | 258万円 |
車重 | 1,360kg | 1,420kg |
燃費[JC08] | 19.0km/L | 28.0km/L |
エンジン最大出力 | 129馬力 | 110馬力 |
システム全体出力 [エンジン+モーター] |
– | 137馬力 |
今回の試乗者は私と友人の2人です。私が運転をして、友人には後部座席に乗ってもらい乗り心地などをチェックしてもらいました。
試乗コースは市街地、高速、郊外をトータル50kmです。それぞれのコースで燃費の計測をしながら走りました。
実際に運転してみるとガソリン車・ハイブリッドのそれぞれ良いところ、悪いところがたくさん見つかりましたよ。
ガソリン車は鋭い加速が魅力的
まず試乗したのはガソリンのG・HondaSENSINGの2WD車です。
1500ccでガソリンエンジンのみだと「パワー不足かなぁ」と思っていましたが、意外とパワフルでした。
ガソリン車は走り出しのエンジン音が気になるが、鋭く加速する
試乗は市街地からスタート。市街地では主に静粛性を中心にチェックしました。
走り出して気が付いたのは加速の良さです。少し渋滞してて発進と停止が続いたんですが余裕をもって車の流れに乗れました。ミニバン特有の重さみたいなものは感じませんでした。7人乗っても、もたつくことはなさそうです。
ただ、静粛性はあまり良いとはいえません。アクセルを踏み込むと、エンジンが唸った時の音は車内に結構入ってきます。静粛レベルはコンパクトカーレベルだと思います。フィットやヴィッツの静粛性をイメージしてもらえると丁度いいかもしれません。
混雑の激しい市街地を通過し、燃費計を見ると
『8.7km/L』
という表示でした。燃費達成率では46%。アイドリングストップ機能も付いていますが、市街地ではあまり燃費は伸びませんね。
ガソリン車は高速合流時でも十分な加速力がある
次は高速道路へ入ります。高速ではエンジン性能を重点にチェックしました。
高速合流時は力強いパワーがあり、アクセルを全開にしなくても問題なく合流できました。エンジンは1500ccとコンパクトカー並でも、踏み込めば中速域でのしっかりとした加速があります。
逆に気になったのは静粛性。先代よりも風切り音やロードノイズが抑えられましたが、ややうるさく感じました。遮音材がハイブリッドより少ないことが影響しているのでしょう。
高速を走り終え、燃費計に目を移すと
『17.4km/L』
をマーク。これは燃費達成率92%とかなり良い数値です。高速だと燃費はかなり伸びてくれました。
乗り心地は先代より柔めになり、突き上げが抑えられた
郊外では乗り心地を重点にチェックしました。
試乗の前に先代フリードの試乗レビューを見ていると
「凸凹や段差を乗り越えた時の突き上げがキツイ」
と書いてあったので足回りが気になっていました。しかし新型の足回りはやわらかい印象を受けました。凸凹での突き上げはあまり感じません。これなら3列目シートに乗った人でも酔わないと思います。
また、コーナリングではミニバンだとカーブでロールしやすいですが、ロールも抑えられているようでした。フリードの重心は低いのでコーナーには強いのでしょう。
郊外の燃費は
『16.0km/L』
という表示。燃費達成率は84%と優秀です。田舎だとこの辺りの燃費が参考になると思います。
[まとめ]新型フリードのガソリン車は加速が鋭い
ガソリン車を試乗した結果を表にしてまとめてみました。
<ガソリン車の評価>
項目 | ガソリン車 |
走り | ◯ |
エンジン | ◎ |
乗り心地 | ◯ |
燃費 | △ |
平均実燃費 | 14.0km/L |
ガソリン車はコンパクトミニバンながら鋭い加速が魅力的に感じました。ただし、静粛性ではエンジン音やロードノイズが気になります。
また、燃費は平均で約14.0km/Lでした。市街地はガソリン車の苦手なところなので田舎の方を中心に走ると、もう少し良い燃費が期待できると思います。
ハイブリッドは静粛性がとても高い上に燃費も伸びる
続いて試乗したのはハイブリッドのG・HondaSENSINGの2WD車です。
エンジン性能、乗り心地、燃費をガソリン車と比較してみました。
ハイブリッドはアクセルレスポンスが悪いが、静粛性は高い
試乗はガソリン車と同じく市街地からスタートです。ここで重点的にチェックしたのは出だしの加速や静粛性です。
まずハイブリッドの出だしで気になったのはアクセルレスポンスの悪さ。
ガソリン車は鋭く反応してくれたんですが、ハイブリッドは少し間が空いてから加速しました。これだと加速して欲しい時にいきなり動いてくれません。ハイブリッドの購入を考えている人は必ず試乗してここを確認した方が良いでしょうね。
ただし、走り出してしまえば低中速域の加速はガソリンよりモーターのあるハイブリッドの方が力強い印象です。
静粛性はとても静かで、周りの車のエンジン音の方が目立つ程です。モーターが積極的にアシストしてくれるので、静粛性で選ぶなら間違いなくハイブリッドだと思います。
市街地を抜けるところで燃費計に目を移すと
『10.9km/L』
という表示。ガソリン車は市街地燃費が8.7km/Lだったので、約2km/Lハイブリッドの方が良いです。
パワーはガソリン車と同等で、燃費がかなり伸びる
次は高速です。高速ではエンジン性能を重点にチェックしました。
高速合流時ではアクセルを踏んだ時に多少ギクシャク感があったものの、パワーはあるのでスムーズに合流できます。
追い越し時はガソリン車と比べてフル加速はどのくらい違うか試してみましたが、ガソリン車と差は感じられませんでした。ハイブリッドの電気パワーに期待はしていたのですが、そういうのは感じられませんね。
静粛性は高速でも高く感じます。ガソリン車だとエンジン音やロードノイズが気になりましたが、ハイブリッドでは車内の会話をするのに声を大きくする必要がないので快適そのもの。遮音材がガソリン車より多く使われていることが要因でしょうね。
あっという間に高速出口を抜けて燃費計に目を移すと
『21.7km/L』
をマーク。これは燃費達成率79%と良い数値です。少し混雑していた区間もあったので、ハイブリッドは走り方によってはさらに伸びることも期待できると思います。
ハイブリッドの乗り心地はガソリン車と同じくらい良い
郊外では乗り心地を重点にチェックしました。
郊外ではやや荒れた路面がありましたが、ガソリン車同様に突き上げが抑えられていて快適に感じました。
コーナリングではロールが抑えられており、不快さはありませんでした。ただ、ガソリン車より若干重いせいかドッシリと曲がっていくような感覚があります。
郊外の燃費は
『19.9km/L』
という表示。燃費達成率は73%と、郊外でもハイブリッドの燃費の良さが目立ちました。
[まとめ]ハイブリッドはめちゃくちゃ静かな上に、燃費も伸びる
フリードハイブリッドを試乗した結果を表にしてまとめてみました。
<ハイブリッドの評価>
項目 | ハイブリッドの評価 |
走り | ◯ |
エンジン | ◎ |
乗り心地 | ◯ |
燃費 | ◯ |
平均実燃費 | 17.5km/L |
ハイブリッドの優れているところは、静粛性が高い上に燃費が伸びることでしょう。
走りはアクセルレスポンスが若干鈍いですが、走り出してしまえばシーンを問わず加速性能は十分なのでガソリン車と同等に感じました。車内もとても静かなので、遠出するにも疲れにくいことが高ポイントです。
また、平均実燃費はガソリン車より3.5km/Lも高いので、ランニングコストに優れていることも魅力的に感じました。
走りが良くて、燃費も伸びるハイブリッドが買い
<総合評価>
項目 | ガソリン車の評価 | ハイブリッドの評価 |
走り | ◯ | ◯ |
エンジン | ◎ | ◎ |
乗り心地 | ◯ | ◯ |
燃費 | △ | ◯ |
平均実燃費 | 14.0km/L | 17.5km/L |
フリードのガソリンとハイブリッドを比較して、良いと思ったのはハイブリッドです。
ガソリン車は出だしから鋭い加速をしてくれる上に、乗り心地も先代から良くなっています。しかし、ハイブリッド程燃費が伸びませんし、エンジン音がうるさくなることに不満に感じました。
ハイブリッドは車内がめちゃくちゃ静かなので、長距離運転でも疲れが軽減されそうです。その上燃費も良いので、ガソリン代を気にすることなくドライブを楽しめると思います。
なので私は、フリードのハイブリッドが買いだと思います。
フリードを安く手に入れるなら、こちらの記事が参考になります。
» フリードの値引き限界と交渉テク NEW!
シエンタやステップワゴンスパーダに試乗。フリードと徹底比較。
フリードを試乗してみて気になることがありました。それは
他の車ってどうなんだろう?
ということです。そこで、ライバルのシエンタ、同じホンダのステップワゴンスパーダにも試乗しみました。試乗したのはハイブリッドモデルで、フリードと同じ試乗コースを走りました。
シエンタハイブリッドの燃費はいいが、走りや乗り心地はフリードが勝る。
シエンタハイブリッドはフリードハイブリッドと同様に燃費が良く静粛性が高いです。
燃費は0.3km/Lフリードハイブリッドを上回っていました。わずかな差ですが、若干シエンタハイブリッドの方が燃費は伸びるようです。
ただ、走りに関してはフリードと比べるとパワー不足な感じがしました。アクセルを踏み込んだ時はエンジン音が大きくはなるんですが、それに見合った加速が出てない印象です。
また、足回りもフリードに比べるとちょっとバタつくところもあったので走りや乗り心地に関してはフリードハイブリッドの方がよいと思います。
<シエンタの評価>
項目 | ガソリン車 |
走り | ◯ |
エンジン | ◯ |
乗り心地 | △ |
燃費 | ◯ |
平均実燃費 | 17.5km/L |
ステップワゴンスパーダハイブリッドはフリードよりも乗り心地が良かった。
ミドルサイズになると車重もあるので、走りはフリードと比べてドッシリしていました。車体が大きい割にはロールも少ないので、フリードと同じように運転はしやすい印象です。
乗り心地に関しては、ミドルサイズのミニバンだけあってフリードよりいいと思います。3列目シートは大人が乗っても余裕をもって座れますし、ドッシリしているせいか路面の凸凹もフリードより車内に伝わりにくいので、長距離移動はかなり楽です。
燃費は若干落ちますが、長距離の移動が多い方にはフリードよりもステップワゴンのハイブリッドの方がオススメだと思います。
<ステップワゴンスパーダの評価>
項目 | ガソリン車 |
走り | ◯ |
エンジン | ◯ |
乗り心地 | ◎ |
燃費 | △ |
平均実燃費 | 16.2km/L |
» ステップワゴンの値引き相場と交渉テク HOT!
新型フリードの試乗車を予約するなら電話が良い
これからフリードを試乗しようと考えている人は、本田のホームページから試乗車検索をすると思います。ただ、それをすると
そんなに待てないよ・・・
ってなります。なぜかというとホームページからの予約だと選択できるのは3日後からです。明日試乗したいなと思っても予約できません。
なので、試乗車のある販売店を見つけたらさっさと電話してしまった方が早いです。私の場合は当日の電話予約でOKでした。
ホンダ新型フリードの試乗レポート動画を公開
試乗になかなか行けない人のために、詳しく試乗レポートしている動画がyoutubeにあったので紹介しておきます。
ユーチューバーの方が新型フリードとシエンタに乗って、素人目線で試乗レビューしてくれていました。Youtubeにはいろいろ試乗動画がありますが、これが一番分かりやすかったです。
他にもフリードのブログや試乗記はたくさんネット上にありますが、特にユーチューバーの方の試乗記はわかりやすいのでおすすめです。
新型フリードを安く買うには?
実際に試乗すると、必ず
「見積出しましょうか?」
と営業マンから言われます。ここで気になるのは
値引きしてもらえるのか?
ということが気になるのではないでしょうか。実際にフリードを購入した人たちの体験談を次の記事で紹介しているので参考にしてみてください。
⇒ホンダフリードのハイブリッドの値引き体験談をレポート。見えてきた相場や限界とは